犬の命日にマフィン(甘栗メープル)

ブログの書き方もすっかり忘れてしまっている*1昨今ですが、さいわい今年は犬の命日を直前に思い出すことができ、お供え菓子*2として久しぶりにマフィンを焼きましたので載せておきます。 甘栗とメープルシロップのマフィン 生地がわりと硬めで、均等に平ら…

『失われた時を求めて』読了

「今年こそ」とエラそうに宣言していたのがもう 昨年の お正月。明けましておめでとうございます。私も今年こそ『失時』完読を目指します。よろしくお願いします— ニゲラ嬢 (@nigellanoire) 2020年12月31日 遅れに遅れてついに完読した。 思い起こせば(←起…

額装できたので飾ってみました(I Shall Wear Purple)

夏に完成したステッチ、その後ほとんど間を置かずに額装も済ませていたのだが、あいかわらず怠け者が治らず、ここにアップしていなかった。飾る場所も一応考えはしたものの、ぐずぐずしていて周囲の片付けや金具の設置もできておらず。そうこうするうちにな…

ペギーダ PEGIDA と「夕べの国」(『新たな極右主義の諸側面』メモ)

年末に、新刊書『新たな極右主義の諸側面』を読了。新たな極右主義の諸側面 (nyx叢書)作者:テーオドル・アドルノ発売日: 2020/12/13メディア: 単行本 全体が約120ページの小さな書物のうち、本文は60ページほどで、詳しいあとがき(1972年生れのドイツの歴史…

棋士たちのヴァルハラ?

奥泉光『死神の棋譜』読了 死神の棋譜作者:奥泉光発売日: 2020/09/25メディア: Kindle版 死神の刃の下で駒を凝視する男の行方は――。圧倒的引力で読ませる将棋ミステリ。――負けました。これをいうのは人生で何度目だろう。将棋に魅入られ、頂点を目指し、深み…

おしゃれ猫の手提げ

前回ここに載せた手提げは、刺しゅうをはめ込んだタイプだったが、今回はまた楽ちん「縫っただけ」の手提げである。 とにかく可愛い猫プリント地を使いたくて、「〇〇のひとつ覚え」的な手提げ袋に……なんの芸もなし。せめて外側にも貼り付けポケットを設置し…

"I shall wear purple" , now !

終わらないかと思ったクロス・ステッチの完成 自宅で過ごす時間が増えた、この春以来の数ヶ月。老眼も進んだらしく一段と読みづらさが増すなか、苦しみつつもなんとか読書だけは続けようとした。活字の小さな昔の新潮文庫をひっぱり出してきてカミュの『ペス…

やっと読めた『椿井文書』(20200524読了)

10年以上前にたまたま新聞記事で読んで、気になっていた「椿井文書」 nigellanoire.hatenablog.com ↑ この日記の時点では「枚方市立中央図書館市史資料専門調査員」という肩書であった、 現在は大阪大谷大学文学部准教授の馬部隆弘さんが、一般向きの新書を…

“キモノショップinイングランド” その後

約11年前に、自分のはてなダイアリーに書いた駄記事*1↓ nigellanoire.hatenablog.com 当時はこの作品の日本語翻訳が出たことがあるのかよく知らないまま書いていましたが、このたびめでたく出るらしいです。 《H・G・ウェルズが、自身の青少年時代を投影しコ…

消去、忘却

京都新聞のサイトに、(感心なことに)かなり長いあいだ残っていた記事。2、3日前に見に行ったらとうとう消えていた。大事なものがだんだん消えていく。かろうじてGoogleに残されていたキャッシュ: 民意が示したもの (3)政治学・社会思想 白井聡 webcac…

日本の音

平成精神史 天皇・災害・ナショナリズム (幻冬舎新書)作者: 片山杜秀出版社/メーカー: 幻冬舎発売日: 2018/11/30メディア: 新書この商品を含むブログを見る 先日読み終えた、片山杜秀『平成精神史』のなかで、印象に残った箇所がある。こんにちの日本会議の…

手提げ袋、この冬の新作

ひさしぶりに、手提げ袋を製作した。 Twitterのほうにはときどき「10年放置したクロスステッチを発作的に手提げ袋に仕立てる」と題して写真をアップしていたものの、最近はめんどくさくて & 布地の色柄そのものが気に入って購入したため刺しゅうと組み合わ…

亥年の今年も護王神社へ初詣

ことしも母といっしょに護王神社へ初詣に行った(4年連続)。さすがに亥年である今年はいつにも増して人出が多かったようで、神社にたどり着いてみると、敷地の外周に張られたロープに沿って入場待ちの行列を作ることになっており、境内に入るとこんどは本殿…

記憶のなかの〔朧な〕極彩色

ネット書店に注文した本。 前川佐美雄 (コレクション日本歌人選)作者: 楠見朋彦出版社/メーカー: 笠間書院発売日: 2018/11/09メディア: 単行本この商品を含むブログを見る 前川の作品がどうしても読みたいわけではなく、楠見朋彦が筆者だというのでそれじゃ…

再読は遠い夢みたいで

早瀬耕『グリフォンズ・ガーデン』読了。グリフォンズ・ガーデン (ハヤカワ文庫JA)作者: 早瀬耕出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2018/04/18メディア: 文庫この商品を含むブログを見る 四半世紀ほど前に出た親本のほうを、ずいぶん昔、図書館で借りて読んだ…

日本国憲法とマルクス・ガブリエル

◇日本国憲法第十三条 「憲法」連続市民学習会 第3回 7月28日(土曜) 憲法13条と新しい人権 講師:犬飼貴文弁護士 第十三条 すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他…

全部が華麗に嘘くさい

雪の階 (単行本)作者: 奥泉光出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 2018/02/07メディア: 単行本この商品を含むブログ (6件) を見る NHK Eテレの『100分de名著』という番組がある。今年の3月には原武史が松本清張の主要作を紹介するという内容だったので、清…

何度も生まれ変わってエピソード満載

春季特別展「お釈迦さんワールド ―ブッダになったひと―」 龍谷ミュージアム

読み終えられないうちに参加

■人文研アカデミー2018 連続セミナー「〈68年5月〉と私たち」ー68年5月と現在、政治と思想を往還する —佐藤嘉幸(筑波大学准教授)・廣瀬純(龍谷大学経営学部教授)「ドゥルーズ=ガタリと68年5月──佐藤・廣瀬著『三つの革命』をめぐって」 できれば読んで…

夏の小宇宙

映画 『モリのいる場所』を観てきた。mori-movie.com ほとんど予備知識無く、山崎努主演という点にだけ惹かれて出かけた。だいたい日本の映画やドラマは苦手(芝居がクサくて学芸会を見せられているみたいで、恥ずかしさに居たたまれなくなる)でほとんど観…

ひさしぶりに来た

人文研アカデミー2018 連続セミナー「〈68年5月〉と私たち」ー68年5月と現在、政治と思想を往還する 5回シリーズなれど、平日なので聴きたいやつ2回にしぼって参加の予定。この日はこちらのお二方:上尾真道(京大人文研研究員)「68年5月と精神医療制度改革…

『ルドルフ2世の驚異の世界』展

www.sagawa-artmuseum.or.jp

新緑に密やかな笑み

先週観てきた展覧会ですが記録のため MIHO MUSEUM 3月10日(土) - 6月3日(日) 猿楽と面―大和・近江および白山の周辺から― あの、それ自体が深山幽谷に架かった幻の能舞台みたいなミホミュージアムのほの暗い展示室に、お面がずらっと並んでいるようすを想…

春を食べてみた

亡父の誕生日に、もうだいぶ過ぎてしまったけど自分の誕生日の合同お祝い(?)ということで、一度食べてみたかった「神﨑屋」さんの筍料理づくし"竹林倭人"。クール宅配便で送ってもらえるやつ。 おつくり風、木の芽和えも美味しかったし、焼き筍がとても風…

「所収」の使い方

(twitter貼り付け練習を兼ねて書いてみた) 4月上旬発売予定の後藤明生『引揚小説三部作』の装丁はこんな感じ(束見本に色校を巻きました)。「夢かたり」「行き帰り」「噓のような日常」を収録。巻末解説は山本貴光さん!上製角背・糸かがり綴じ函入で、…

沈丁花が匂いはじめていた

平日は気づく機会がないまま過ぎてしまっただけかもしれないけど。きょうフッと漂ってきた芳しい風をたどって振り返ると、よそのお庭の生垣にはもう花房がいっぱい付いている木もあった。季節は容赦なく追い立ててくる。

物欲からはじめる新春

(ひさしぶりすぎて、はてなブログの更新のしかたもあやふやなままなので、練習も兼ねて投稿…) 前々から気になっていた、合衆国オレゴン州はポートランドの本屋さん、Powell'sのグッズを年末にポチりました。 クリスマスシーズンをはさんだせいもあってか、…

朝顔の近況

ことしの夏、国立歴史民俗博物館からもらった朝顔4品種(うち1品種は発芽せず)の種を播いたところ、思わぬ結果が生じている。 発芽率というか歩留まりを悲観的に見積もりすぎたらしい。1品種につき5粒ほどの種を、どうせ生き残るのはよくて1,2本だろう…と1…

何ものかを怖れて

病気してからこの約2年、規則正しく早寝早起きするようになってぐっすり眠るせいか、とんと夢を見なくなっていた。 ところが、ここしばらく整形外科系の不調につきちょっと不規則にゴロゴロすることが増えた。二度寝、というか、休日の朝など、一旦起きて朝…

あなたは倒れないで

ダニエル・オーフリ『医師の感情』読了。医師の感情: 「平静の心」がゆれるとき作者: Danielle Ofri,堀内志奈出版社/メーカー: 医学書院発売日: 2016/05/30メディア: 単行本この商品を含むブログ (1件) を見る 出版元の書籍紹介ページ(詳細目次・書評もあり…