全部が華麗に嘘くさい

雪の階 (単行本)

雪の階 (単行本)

NHK Eテレの『100分de名著』という番組がある。今年の3月には原武史松本清張の主要作を紹介するという内容だったので、清張作品にはほとんど興味の無かった私もテキストも買って視聴してみた。取り上げられていたのは『点と線』『砂の器』『昭和史発掘』『神々の乱心』の4作品だった。その後、この『雪の階』を読み始めてみたら、『春の雪』路線かしらと思わせつつ、先述の4作品がぜんぶブッ刺してあるみたいな、とんでもない小説だった。
私はこの順で読んだので、まるで原武史のテキストに沿って小説が書いてあるような錯覚をしたが、考えてみたら雑誌に連載されていたのは昨年秋までなのだから、むしろこの小説にインスパイアされて原武史の『100分de名著』が構想された可能性のほうがある。

原武史がやっぱりこの小説の書評を書いているらしいんだけど、残念ながら(笑)有料記事。図書館で探してみようか。
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