life

『失われた時を求めて』読了

「今年こそ」とエラそうに宣言していたのがもう 昨年の お正月。明けましておめでとうございます。私も今年こそ『失時』完読を目指します。よろしくお願いします— ニゲラ嬢 (@nigellanoire) 2020年12月31日 遅れに遅れてついに完読した。 思い起こせば(←起…

"I shall wear purple" , now !

終わらないかと思ったクロス・ステッチの完成 自宅で過ごす時間が増えた、この春以来の数ヶ月。老眼も進んだらしく一段と読みづらさが増すなか、苦しみつつもなんとか読書だけは続けようとした。活字の小さな昔の新潮文庫をひっぱり出してきてカミュの『ペス…

消去、忘却

京都新聞のサイトに、(感心なことに)かなり長いあいだ残っていた記事。2、3日前に見に行ったらとうとう消えていた。大事なものがだんだん消えていく。かろうじてGoogleに残されていたキャッシュ: 民意が示したもの (3)政治学・社会思想 白井聡 webcac…

日本国憲法とマルクス・ガブリエル

◇日本国憲法第十三条 「憲法」連続市民学習会 第3回 7月28日(土曜) 憲法13条と新しい人権 講師:犬飼貴文弁護士 第十三条 すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他…

読み終えられないうちに参加

■人文研アカデミー2018 連続セミナー「〈68年5月〉と私たち」ー68年5月と現在、政治と思想を往還する —佐藤嘉幸(筑波大学准教授)・廣瀬純(龍谷大学経営学部教授)「ドゥルーズ=ガタリと68年5月──佐藤・廣瀬著『三つの革命』をめぐって」 できれば読んで…

ひさしぶりに来た

人文研アカデミー2018 連続セミナー「〈68年5月〉と私たち」ー68年5月と現在、政治と思想を往還する 5回シリーズなれど、平日なので聴きたいやつ2回にしぼって参加の予定。この日はこちらのお二方:上尾真道(京大人文研研究員)「68年5月と精神医療制度改革…

朝顔の近況

ことしの夏、国立歴史民俗博物館からもらった朝顔4品種(うち1品種は発芽せず)の種を播いたところ、思わぬ結果が生じている。 発芽率というか歩留まりを悲観的に見積もりすぎたらしい。1品種につき5粒ほどの種を、どうせ生き残るのはよくて1,2本だろう…と1…

何ものかを怖れて

病気してからこの約2年、規則正しく早寝早起きするようになってぐっすり眠るせいか、とんと夢を見なくなっていた。 ところが、ここしばらく整形外科系の不調につきちょっと不規則にゴロゴロすることが増えた。二度寝、というか、休日の朝など、一旦起きて朝…

夏休みの宿題

きょうから夏休み…溜まっているあれこれやりたいこと、なんでもいくらでもできそうな気がしているが、5日後には無為に過ごした時間のもったいなさに茫然と座り込んでいる自分が、もう見えている。 とりいそぎ、懸案のこれ:はてなブログ Perfect GuideBook…

戦争が…

人文研アカデミー2016『連続セミナー 2016年の論点 いま、私たちが考えるべきこと』 6月30日(木) 立木康介×田中祐理子 「ひとはなぜ戦争をするのか」の人間学 フロイトとアランの戦争論を紹介、どう今に繋げることができるか考察。 購入したまま手をつけて…

老いのなかで もがく

これまで私は「心のきれいな人」を、だからといって好きになったことは無かったと思う。というより、そもそも「心のきれいな人」というのはあまり私の好きなタイプじゃない。 ふとしたはずみで見た、ある人の「心のきれいさ」(と私が信じた、もしかしたら別…

2度目の秋

2年前のちょうど今ごろ、父が入院した時に、私は若松英輔さんの本を読んでいた。井筒俊彦―叡知の哲学作者: 若松英輔出版社/メーカー: 慶應義塾大学出版会発売日: 2011/05/01メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 20回この商品を含むブログ (13件) を見る そ…

引退補助犬支援カレンダー

「引退補助犬を支援する会」の2014年版チャリティカレンダーが届きました。 盲導犬をはじめとして、さまざまな役割をになう、いろんな種類のワンコが季節の景色とともに描かれています。 引退犬の皆さんができるだけ健やかに、一日でも長く、楽しいシニアラ…

No Music, No Life,...indeed

ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 指揮 サイモン・ラトル Vn 樫本大進 2013年11月15日(金) フェスティバル・ホール シューマン:交響曲 第1番 変ロ長調 作品38 <春> プロコフィエフ:ヴァイオリン協奏曲 第1番 ニ長調 作品19 ヴァイオリン:樫本大進 …

おめでとうBCJ

バッハ・コレギウム・ジャパン第100回定期演奏会 2013/2/23(土) 神戸松蔭女子学院大学チャペル J.S.バッハ:教会カンタータシリーズ Vol.64 〜ライプツィヒ時代1730〜1740年代のカンタータ 4〜J.S.バッハ プレリュードとフーガ 変ホ長調 BWV 552カンタータ …

知恩院さんの帰りには「鍵善」で

お参りには1人で行ってもよかったのですが、「鍵善」のくずきりで母をおびき出して一緒に行きました。 真冬にいただく冷たい「くずきり」もまた格別。けっこう量が多いのに、食べ進んでも黒蜜が全然薄くならないのは、何か秘密があるのでしょうか(笑) それ…

知恩院さんへお参り…を口実に

ずっと前に、腕輪念珠のゴムが緩くなったので、ビーズなどアクセサリー作り用に手芸店で売られているテグスや金具のセットを買ってきて修繕しました(→ここに書きました)。 ところが先日、そのテグスが外れてしまい、ついに念珠がバラバラに…↑の日記にも書…

公共機関の〈嫌われたくない症候群〉後篇 

(すみませんね、長くて。) …(承前)これらを通して痛感したのが、(後者は民営美術館ではあるけれど、広く一般の客を受け入れているという意味で)公共施設が、《感じよく思われたい嫌われたくないモメたくない》というイマドキの若い者みたいな病に罹っ…

公共機関の〈嫌われたくない症候群〉中篇

…(承前)じつは、これに似た出来事は前にもあって。というか、似た事件を私が起こしたというか(笑) 数年前、大阪と京都の境の山裾にある、(古い洋館と某有名建築家の設計したコンクリート造りの新館とから成る建物でも知られる)こちらは民間の美術館で…

公共機関の〈嫌われたくない症候群〉前篇

先日、某公立美術館へ展覧会を観に行った時*1のこと。 展示品は非常に細密な描写が特徴の絵画だったので、みな画面に食い入るような視線で鑑賞している。私もガラスに顔をちかづけて細かいところまで絵を楽しんでいた。 いくつかの小部屋に分かれた展示室の…

違う意味で増長

ひさしぶりに気持ちよく晴れた土曜日。午前中の京都岡崎界隈はしかし、GWに観光客が出尽くしてしまったのか、やたらな人出という感じもせず。ただし、ガイドブックやウェブでよく取り上げられているような飲食店の前をお昼前に通ると、どちらも行列ができて…

小さな幸せ

GW中、唯一「連休」らしい行動をとった一日。 前日からの祈りがつうじたのか、暑からず寒からず風強すぎず、絶好のお出かけ日和。日傘はあるほうが快適だけど、じりじり照らされるほどではなく、まことに着物の着やすいお天気でもありました。 植物園ではチ…

たちあがる人々

大聖堂-果てしなき世界(上) (ソフトバンク文庫)作者: ケン・フォレット,Ken Follet,戸田裕之出版社/メーカー: SBクリエイティブ発売日: 2009/03/17メディア: ペーパーバック購入: 3人 クリック: 15回この商品を含むブログ (44件) を見る あの震災が起きる前…

読んだものあれこれのメモ

(いつもの如くぼんやりしたまま読み、理解しないまますでに忘れかけた思いつきあれこれを書き留める) 安藤礼二の『たそがれの国』を読んでいるうちに、大震災が起こった。 たそがれの国作者: 安藤礼二出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2010/09メディア: …

それはあなた[の身体]のせい

現代思想2011年2月号 うつ病新論 双極II型のメタサイコロジー作者: 内海健,大澤真幸,斎藤環,鈴木國文,小泉義之,美馬達哉出版社/メーカー: 青土社発売日: 2011/01/27メディア: ムック購入: 8人 クリック: 52回この商品を含むブログ (9件) を見る id:KAYUKAWA…

でもお前は先へ進まなくちゃならない

アメリカのTVキャスターが、「《明日(あした)があること》の歓喜が世界へ伝わっています」と言ってたそうです。 チリの鉱山事故現場からの救出が始まったのと同じ日に、コーマック・マッカーシー『ザ・ロード』読了。ザ・ロード (ハヤカワepi文庫)作者: コ…

空白の意味

http://www.asahi.com/national/update/0809/TKY201008090157.html 脳死移植が始まってこれだけ年数も経ち、考えるための時間もそれなりにあったはずにもかかわらず、(口頭では「提供する」と言ってた人が)けっきょく提供意思を「書いたかたちでは残さなか…

またいつもの《眼球譚》

http://sankei.jp.msn.com/life/body/100803/bdy1008030756001-n1.htm 角膜を移植するのではなく、患者の皮膚などから体のどの組織にもなる能力を持ったiPS細胞(人工多能性幹細胞)を作り、これをもとに角膜のパーツを作る研究も進められている。 角膜も…

見おろされる街

「ご近所に、ぶきみな人形を窓に飾っているお家があるらしい」と母が聞き込んできた。なんでも、夜の暗い時間帯に健康ウォーキングをしていた某奥様が、ふとその家を見上げたところ、2階の窓ガラスごしに髪の長い人形が外を見おろしているのでギョッとした…

埋込式感知盤が作動

ここ数日のように気温の変化が激しかったり、なんとなく体調がすっきりしない時に、背中のある一箇所にかすかな違和感が生じることがある。みぞおちの裏、背すじの中央よりもやや左寄り、手のひらほどの面積(と感じられる)にわたって、何かが一枚貼り付い…