図書館猫

 図書館へ、読み終わった本を返却。・・・だけでは当然済まず、やっぱり新たにいろいろ借りてきてしまうことに。
 
 総合誌・文芸誌などの棚があるのは、メインの開架式閲覧室ではなくて2階のロビーのような空間だが、吹き抜けの上に位置するせいか空調の効きが悪く、いつもひどく寒い。途中で諦めて、雑誌を持って暖かい閲覧室へ避難。

 
 日当たりの良い窓際でかじかんだ手を温めながら、村上春樹レイモンド・カーヴァー全集完結インタビューとか、平野啓一郎ボルヘスに関する講演録とか、SF翻訳の大御所(だそうですが私はじつに不明にして知りませんでした)矢野徹氏の追悼特集とかを読む。いろんな人たちが切々と追悼文を綴っていて、矢野さんという人が本当に皆に慕われる素晴らしい人だったということが沁みるように伝わってきた。
 長く座っていると体がしんどいので、ベンチの上でゴロゴロとお尻を動かして具合よく丸まり直しながら読んでいると、なんか日向ぼっこしている猫のような気分なのだった。
 
 猫といえば、以前は図書館周辺の公園エリアにたくさん野良猫が住み着いていて、ときどきお菓子をやったりしていたのだが、もう長いこと見かけない。この季節だからなのか、それとも決定的に駆逐されてしまったのか。猫たちの無事を祈る。