火山ついでに

  • 9/25 日曜洋画劇場『ボルケーノ』ミック・ジャクソン監督(1997年アメリカ)

 たまたま続けて火山ものだったので、一度観たやつだけどざっと眺めてた。
 先日のNHKの『スーパーボルケーノ』を信用したうえで両者を比較するならば、一番の違いは、この映画では溶岩流との戦いに話の大半が費やされていて、降灰の怖さがほとんど語られていないと言う点。
 『スーパーボルケーノ』では、のろのろ押し寄せてくる溶岩流は、凄まじいスピードと力で噴出してくる火砕流に比べればそれほど怖いものではないという扱いだった(もちろん『ボルケーノ』のようにロサンジェルスのど真ん中にいきなり流れ出せばまた話は違うでしょうが・・)。
 そしてもっと深刻なのが、無差別に降り注ぐ火山灰が数cm積もっただけで建物を押し潰し、飛行機や車両のエンジンに入りこんで故障させ、人間が吸い込んだ微細な灰は体内の水分を吸収して泥のような状態になり、肺や気道を塞ぐこと。
 『ボルケーノ』では火山灰が雪のように降り続ける中にも拘わらず、トミー・リー・ジョーンズたちはマスクも無しに、元気に大声を張り上げながら溶岩流をせき止める作業に活躍していて、誰も窒息はおろか咳き込みさえもしていなかった。まぁ全員が咳き込み続けていては劇映画にならないわけですがね。
 ところでこの映画のアン・ヘッシュ、思っていたよりもキュートでした。