成仏できそうにない

 さいきんテレビで観た映画。いずれも地上波、おそらくカットあり。

 虐げられ周縁へ追いやられた少数/異形者集団が立ち上がり反撃する・・ということでは、それほどかけ離れてもいない?(^^;)3本、『X-MEN』は観るの2度目。

 『魔界転生』が思いのほかイイ!公開当時、私の苦手だった同級生がこれのTVスポットの真似(「エロイムエッサイム、エロイムエッサイム、・・・」)をしているのを教室で見かけたのがきっかけ(つまんねー>自分)で、何となく避け続けていたのだけど損したわ。『帝都物語』よりずっと気に入りました。
 まず冒頭から台詞が美しく聴きやすく分かりやすい。個人的に、邦画は台詞が(劇場で音が割れてたりするとよけいに)聞き取りにくくてイヤになってしまうことが多いのだけど、これは珍しくいい感じだった。もちろん時代がかった美文調の言い回し連発なのに、とても自然。この頃の俳優は今より発声発音が良かったのか、演出のおかげなのか。原作もあんな調子の文章なのかしら。25年前の特撮技術の範囲内とはいえ、それほど情けない感じはせず*1沢田研二も意外に巧くハマっていたし、若山富三郎緒形拳など実力派俳優陣のきっちりした芝居、妖艶かつキュートな佳那晃子にも魅了されました。下記サイトで詳しく比較されているのを見ると、原作小説もリメイク版映画(2003年)も気になります*2

 [参考リンク]→「魔界転生」映画原作小説、映画脚本対比レビュー

 蛇足ながら、この映画の中で将軍にとり憑く魔性の女性について、「あの娘はxxでございます」と伏せ音(?)というか音消ししてある箇所があったけど、何ていってたのかなぁ。「キツネツキ」では長すぎるし、消す必要も無いだろうし。

*1:先日の『金田一耕助の冒険』もそうだったけど、一番「古くさー」と思ってしまうのが音楽。こればかりは時の流れを感じさせる

*2:じつは山田風太郎をほとんど読んだことが無く、このままだとまさに「無念じゃ・・・」とこの世に念が残りそう