エヴァーグレイズにはどんでん返しが似合う

  • 『理由』(地上波・吹替版)アーン・グリムシャー監督

8年前の少女誘拐殺人で死刑判決を受けた黒人青年の事件を再調査する法学教授。製作総指揮も兼ねたショーン・コネリーの存在感に先の読めない展開が見どころのサスペンス。(新聞のテレビ欄より)

 タイトルの本当の意味は最後にわかる仕掛け。まさに「先の読めない」というか、人種差別がらみの地味な正義派法廷ものみたい(そっち方面を期待するとむしろ少々がっかり)に始まりながら、南部ゴシック風味→サイコホラー→カーアクション、ラストは『ケープ・フィアー』みたいな水中死闘を繰り広げるまさに壮絶(笑)な展開。
 黒人でありながら黒人が大嫌いで乱暴な警察官という役どころは「らしく」ないなぁと最初は思わせたローレンス・フィッシュバーン、早合点は禁物で、厚みのあるところを見せます。しかしなんといっても一番すごいのはエド・ハリスのサイコ演技。レクター博士とやや重複感はありますが、あれだけ熱演してるのにあまり評判にもなってない(私が知らなかっただけ?)のはかわいそう。それと、ショーン・コネリーの娘役をやってたのが誰か後から知ってちょっと驚いた。

 フロリダ、エヴァーグレイズといえば真っ先にあのくだらない(^◇^;)『ワイルドシングス』を思い出してしまうのですが、こういう田舎[の警察]=無法地帯みたいな話、地元に怒られないんでしょうか。いつも気になります。