知事が地元を見くだすとは

asahi.com:橋下知事「インテリぶったクラシックよりお笑いが定着」 - 政治
2008年05月30日12時41分

 大阪府橋下徹知事は30日の部局との公開議論で、改革プロジェクトチーム(PT)が補助金廃止を打ち出している大阪センチュリー交響楽団をめぐり、「行政に携わったり、財界の人だったり、そういう層は、ちょっとインテリぶってオーケストラだとか美術だとかなんとか言うが、お笑いの方が根づいているというのが素朴な感覚」と発言した。同楽団は府文化振興財団が運営している。

 選挙期間中には「大阪が日本中から馬鹿にされている現状が我慢ならない」とか、確かそんなことを言っていたように思いますが…大阪の価値をわざわざ自分から否定するようなことをなぜ言うのかねぇ。ご自分はいつから大阪に「根づいて」おられる方なのか知りませんが、大阪の文化の積み重ねられた厚みを知らずに「素朴」な発言をされると迷惑。


 府文化振興財団が2001年記念事業として催した「おしてる“大阪”」というイベントに行ったことがあります。第1部はコンサート“大阪を奏でる”と題して、大阪生まれの夭折の作曲家、貴志康一の作品と、久保洋子氏の委嘱作品(初演)を大阪センチュリー交響楽団が演奏。第2・3部は田辺聖子氏や、森村泰昌氏・有栖川有栖氏らのトークやフォーラムという構成の催しでした。大阪文化をいろんな角度から考える企画で、もちろん多額の税金が使われてもいたのでしょうが、こういうことが自前のオーケストラでできる大阪、個性的な文化人をたくさん生み出してる大阪はかっこいいなと思ったことですよ。

 私(ただし音痴)はこの時に聴いた演奏で、大阪センチュリーのモダンですきっとした音色を良い感じだなぁーと思ったので、最近のこのオーケストラをめぐる不穏な動きがちょっと気懸かりです。


***ちなみに、「おしてる」についてはこちら↓が詳しいです
http://www.kintetsu.co.jp/ensentokusyu/ensenkikou/ensenkikou_info/trip0000024.html