難解も何回も

グレッグ・イーガン『ひとりっ子』(ハヤカワSF文庫)読了。

ひとりっ子 (ハヤカワ文庫SF)

ひとりっ子 (ハヤカワ文庫SF)

 量子論?ていうの?(^^;)がまったくわからないし、"分岐"とか"選択"って何?…と、頭こんがらがったまま読了した作品も幾つか。しかしこの人が執拗にアイデンティティについて書き続けていることはわかりました。実在の有名人らしき人々が出てくる「オラクル」が、劈頭から一種独特な雰囲気でひきこまれ、面白かった。
 これに先立ち再読した『祈りの海』も、初めて読んだ時よりは少し分かったような気がしたので、『ひとりっ子』も次のイーガンを読む時に再読することにしよう。返し縫い方式の読書です。ただし、長篇に挑むのはまだまだ時期尚早と思い知らされました。