雑巾の持ち込みは勘弁してくれ

はてなブックマーク - 「素手で集団トイレ掃除運動」の政治性について - 荻上式BLOG
 上で主に問題になっている「学校トイレ掃除」とはまた別の話ですが、ブクマコメント欄でも指摘されているとおり、「一燈園」の訪問トイレ掃除活動(?)というのがあるらしい。
 以前働いていたところの経営者から聞いた話だけど、「一燈園」の地元だからかしら、京都の青年会議所(だったと思う)では研修の一環として「飛び込みトイレ掃除」をしないといけなかったらしい。それがずっと慣例だったのか、たまたまその時限りのことだったのかは知らない。「知らん家にいきなり訪ねていって、“お願いですから、お宅のトイレを掃除させてください”ていうて頼むねん。いやらがられるのを、無理やり頼んで掃除させてもらうねん」と、たいそう辛かった想い出としてしみじみ語ってくれたのであった。イニシエーションというんですかね(もちろん一燈園にではなく、青年会議所という「クラブ」に対しての話)。
Hazing - Wikipedia

Hazing is a ritualistic test and a task involving harassment, abuse or humiliation used as a way of initiating a person into a gang, club, military organization or other group. The definition can refer to either physical (sometimes violent) or mental (possibly degrading) practices.

 個人的には、見も知らん他人が、清潔度不明の服装と掃除道具持参で家の中に入ってくるというだけで「汚染される!」と思うタイプ(なので、そこまでして自分たちだけが浄らか気分になれればいいのか、他人の家のトイレを利用してきれいになりたいなんて厚かましい…という気持ちはぬぐえない)。
 「素手で」問題に関しても同様で、学校なんかで共用の、誰が使ってその後どんなふうに洗ったのかも不明のゴム手袋なんかを「ハイ、これはめて」と渡されるのに比べたら、いっそ素手で作業して、終了後は徹底的に殺菌石けんで洗うほうがマシかもしれない。
 むしろ、ゴシゴシ洗えば当然水しぶきやハネ返りがあるはずだが、頭部・髪の毛はちゃんと覆っているのか、口・鼻・目の粘膜を護るためにマスク・ゴーグル等は着用しているのか。大阪府阿倍野高校の紹介記事に載っている写真を見るかぎりでは、服装は体操着みたいなのを着ているので、すぐに着替えて洗濯できるのだろうけれど、体のほうはどうやってきれいにするのか気になる。「横浜市立学校、トイレ清掃復活へ」の記事では、

現在、小学校は昼休み、中学校が放課後にトイレを除く掃除を行っており、トイレ清掃もこの時間帯に行う予定。

となっているので、小学生はトイレ飛沫をあびた姿のままで午後の授業を受けさせられるのだろうか。そのへんが曖昧なまま「素手で」とか「公共精神」とか、いかにもキチャナラしい感じがする。


 追記:「青年会議所」「トイレ掃除」でググってみたら、けっこういろいろ出てきましたので、京都あるいは一燈園に限った話ではないのかもしれません。