ことしも読書は牛歩で

 この本を読みながら年越し

ブッカー・リーダー―現代英国・英連邦小説を読む

ブッカー・リーダー―現代英国・英連邦小説を読む

 ブッカー賞受賞作を対象にした論文集&あらすじ集。採りあげられている作品のなかで既読なのは『日の名残り』『抱擁』、映画で観たのが同じく『日の名残り』と『オスカーとルシンダ』だけなので、そこらへんとやはり映画になった(けど観てない)『イギリス人の患者』ぐらいを拾い読みしようかと思って借りた本なれど、なんとなくほぼ全部読んじゃった。
 作家自身のバックグラウンドといい、題材とされている土地や歴史といい、大英帝国ってデカかったんだな、とアホな感想を持ちました。お話自体は悲惨そうなのであまり読む気は起きないものの、ルイス・キャロルとの関連が論じられていたパット・バーカー『亡霊の道』には興味を感じた。ほかにはアイリス・マードックアニタブルックナーマーガレット・アトウッドなど、(A.S.バイアットの『抱擁』含め)女性作家のものがどちらかというと面白く読めそうな気が。『スイミングプール・ライブラリー』のアラン・ホリングハーストがブッカー賞受賞済というのは知らなかったわ!(と、急に女言葉)


 新年さいしょの一冊はこちら

最後の審判の巨匠 (晶文社ミステリ)

最後の審判の巨匠 (晶文社ミステリ)


 レオ・ペルッツ(も)、保険会社のアクチュアリーだったんですね。へぇー。へぇー。

 どちらも図書館本。年末年始の休館期間を挟むため、平常より多く&長く借りられるという誘惑に負けてあれこれ借りてしまったうちの2冊です。牛の反芻のごとく、よく消化吸収ができればまだ良いのですが、ペースの遅さだけが牛似。いやもうほんとにごめんなさい。