ふたりのあやまち

 大熊アナがWBCの勝敗結果をさかさまに言っちゃった事件は、あとから思い返すと呪われし都議選における「惜敗を期して」事件を連想させる。


 2・3日前、アメリカの新しい駐日大使が外交経験のない人物で、オバマ大統領の有力な資金提供者だというニュースを読み始めた大熊アナが、「これは選挙の論功行賞ではないかと取りざたされている」というくだりで「論、こう…論。こうこう…」と2回つまったのを目撃というか耳撃した(なぜか2回とも、「論」のところで区切って読もうと苦しんでいたのが印象的)。原稿の文字が読みにくかったりしてとっさに言いよどむことはあるかもしれないが、2回繰り返すとなると「論功行賞」という熟語をそもそも知らなかったんじゃないかという疑念が浮かぶ。政治家(とくに自民党)はよく使いそうな言葉だけどね。

 というわけで大熊アナの実力にちょっと不信を感じていたところへ、長崎で総理が「傷跡」を読めなかった事件が発生。この2件は似てるかというとそれほど似てないのだが、タイミング的に近かったので、もはや私の頭の中では大熊アナと麻生太郎がシンクロデュエットしている図が描かれつつある。