女を経ずして婆になる道を求め

 きのうはおじいさんのことを書きましたが、きょうはおばあさんでいっぱいの展覧会でした。少女と老婆の直結。すなわち現役女がバイパスされた不思議な世界。


 多くの場合、おばあさんというのは「かつて女であった者」と見なされてるわけだけど、孕まず産まずこのまま(死ななければ)おばあさんになる自分というものを考えてみると、「かつて女であったかどうかもさだかでない、とにかくすごくさだかならぬ者」になるのだなーと感慨に堪えないことがある。この少女と老婆が直結した世界は、私にとっては、この世界で「まともな女」と見なされる存在に対する[こちら側での]ひそかな結託と裏切りの遊戯にも見えた。
 ちなみに、ある作品に添えられていた《楽あれば楽あり、楽をもって養生とせよ》とかいうフレーズ*1がたいへん気に入った!

*1:うろおぼえ