お堂で阿修羅をみてきた


 これ書いているのは11/20ですが、昨日11/19行ってきました。この3連休で展示終了なので、せめて混雑のマシな平日のうちに…と考えたのですが、午前10時30分ごろ興福寺に到着、拝観券を販売するテントには《120分待ち》の表示が。やっぱりねぇ…と挫け気味の心を励まして列に並びました。

 今回の展示は、話題の阿修羅像が展示される「仮金堂」と、ご本尊の弥勒如来さんが居られる「北円堂」の2会場に分かれているのですが、まずその「仮金堂」の敷地入り口へたどり着くまでにウネウネと人の列が折り返していて、やっと拝観券の半券をちぎってもらう時点で待ち時間の表示が《最後尾から180分》になっていました。じっさいに「仮金堂」に入るまでに私が並んで待った時間は《120分》よりは少し短くて、1時間45分位だったと思いますが、そこを出て「北円堂」入り口へ向かうと、そこに表示されていた「仮金堂」の待ち時間は《210分》になっていて、それを見て「あ゛〜、アカンわ、これ見てみー」と叫ぶ女性もいるという惨状。(「北円堂」の待ち時間は20分)。けっきょく午後1時すぎに私が興福寺を出た際には、券売所での待ち時間表示は確か《180分》に戻っていましたが、あの時刻からまだ2、3時間も並んで待とうという人がおおぜいいたのはすごい。
 私は話題のお店とかバーゲンとかにもぜんぜん出かけないし、行列して待つという経験はほとんど無く、そもそも嫌いです。なので、昨日のおおぜいのお客さんがほとんど文句も言わずおとなしく割り込みなどもせず、それでいて(私より年配の人が多そうだったのに)しんどそうにもせずにホガラカな顔つきで2時間並んでいたこと自体に、かなり驚きました。それだけあちこちで行列し慣れているという様子の人が多かったです。まぁ「信心」よりは「アート鑑賞」「物見遊山」きぶんの人がほとんどでしょうが、それにしても心穏やかと言うか辛抱強い人が世の中には多いものだなぁと、性格に問題有りすぎな私にとっては考えさせられる光景でした。


 行列の話ばかりになってしまいましたが、「仮金堂」の中は「立ち止まり禁止、かぶりつきコース」と、「じっくり鑑賞できる2列目コース」に分かれていて、昨日ぐらいの混み具合なら「2列目コース」からでもけっこう前がよく見えたのでお得でした。
 阿修羅さんはたしかにユニークですが、もう悲しいことが起きたのを見てしまった後の虚脱感…みたいなお顔なので、私としては「だいじょーぶ、まだ間に合うでぇ…」と言っている感じの気の長そうな(長すぎるともいわれる)弥勒さんのほうが嬉しいし、じっさい「北円堂」の[展示]空間のほうには、さすがになんとなく有り難いムードが感じられました。
 カテゴリーに[art]なんて書いちゃったけど私の場合は、仏さんを鑑賞するというよりも、とにかく会いに行くというつもりで出かけた*1ので、まずまず満足でしたが、もしこの3連休に出かけるという人がいたら、(待ってる間に特に足もとが冷えるので)疲れにくい靴と暖かい服装、時間をつぶせる携帯端末とか文庫本、それにオペラグラス持参をオススメしますよ。無事生還を祈る!


 とりあえず拝観?してきたという証拠品に、絵はがき(この他にクリアファイル-笑-)


 版画を貼った紙箱が可愛くてつい買ってしまった「そばの実金平糖(黒糖)」。奈良みやげのつもりだったのに、なぜか製造元が京都(爆)。

*1:体力/気力/視力/美的鑑賞能力の面で「行く」だけでも精いっぱい、じっくり細かいところを見てあれこれ考えたり記憶に留めたりということができかねますのです