観たり聴いたり

 潔癖で、ちょっと頑固そうな女の子を作り続けている人形作家の中田久美さん。画像のとおり、ぱっと見には無地を重ね合わせた抑えめの装い…ですが、長襦袢のそれも振りからは見えない部分にひそかに柄物の古裂が使われていたり、帯の後ろ姿も魅力的な、ゆかしきお人形たち。お顔立ち・雰囲気はやっぱり作家ご本人に似ているそうです。

 会場は由緒ある大阪倶楽部だというので、きちんとした恰好でないと恥ずかしいのだろうか?ドレスコードがあったらどうしよう…心配しましたが、到着してみたら比較的カジュアルな風体のごく普通のおじさんおばさんたちが列をなしていたので安心しました。さすが大阪。
 私はなぜかシューベルトってちっとも良いと思ったことがないのですが、今回は(好きかどうかはべつとして)けっこう面白い曲でした。それにしても、和みのひとときに聴くための音楽だったと思われるのに、どうしてあんなに爆発してしまうのでしょう(どちらの曲も)。そしてあのハラハラさせがちな楽器ホルンが参加するのでしょう。当時のひとはべつにハラハラしなかったのかな。