無垢の捧げもの

 ポール・ギャリコ『七つの人形の恋物語』(矢川澄子訳/王国社/1986)読了。
 図書館本、これも恩田陸が言及していたので。

七つの人形の恋物語 (海外ライブラリー)

七つの人形の恋物語 (海外ライブラリー)

 ↓私が読んだ版とは↑ちょっと表紙が違います。

 今の今まで(=本書の解説を読むまで)ポール・ギャリコって、なんとなく名前の響きからフランス人だと思ってました【驚】じっさいはイタリア系アメリカ人!なにせ本作は舞台もフランスだし、原文はフランス語だと想像(できないけど(^_^;))しながら読んでたのに。
 それはともかく、無垢なるものが無残にexploitされる結末には胸が痛むけれど、流麗な訳文と、建石画伯の美しいイラストで描き分けられたキャラクターたちの存在感が、荒唐無稽なはずの幻想物語を生き生きとした人の世の出来事として語りつくす、読みごたえのあるお話でした。映画にもなっているそうです。