フレメのお花のブックカバー

 『シューマンの指』を読み終え、続けて『神器』(読み順が逆になってしまったけど)と、このところ奥泉光特集になっている。文庫or新書版以外の、(四六判とかいうのか)単行本サイズの本をほとんど買わなくなったので、このように借り物でない単行本を手に持って読み続けるのは久しぶり。というわけでこの機会に、ほぼ未使用だった自作のブックカバーを使っている。

 はめ込んであるのは、フレメのお教室の作品展会場で発作的に購入したキット*1で刺したもの。そのまま放っておくのもなんだし、とりあえず…という感じでそのへんにある間に合わせの布で仕立てたブックカバーだった。単行本サイズのカバーも一つは欲しいな、という気持ちはあったものの、なにせ有り合わせの布で決して「気に入った」チョイスではない(というより変な織り柄が浮き出していて気持ち悪い布)、それにこんなガバガバと厚ぼったいカバー、たぶん使うこともないだろうなぁ…と思っていた。

 ところが実際に本に掛けてみると、これが意外に使いやすい。文庫や新書と違って表紙が硬くて厚みがあるし、縫い合わせた布の厚みもあるので、窮屈じゃないかと心配していたが割と良くフィットしている。不思議なもので、厳密に言えばブックカバーのぶんだけ全体が重くなっているはずなんだけど、体積も増えている(本が一回り大きくなる)ので、パッと持った瞬間、予想よりも軽い感じがする。それに手にもほどよく馴染むので本が持ちやすい。

 そもそも私がブックカバーを掛ける目的は、いろんな汚れ(脂性の自分の手を含む)から本を護ることと、持ち運ぶ際にカバンの中で他の物に当たって傷むのを防ぐことなのだが、現在は「持ちやすく読みやすい」という効用を実感している。

*1:付いていた説明書その他がどっか行ってしまって、図案名も型番も分かりません。ご存じのかたおられたら、教えてください(>_<)!