『Fantasy Seller』(新潮文庫)、いちおう読了:
- 作者: 新潮社ファンタジーセラー編集部
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2011/05/28
- メディア: 文庫
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全収録作を読み終えてはいないんだけど、まぁとりあえずいいかな(^^;)という感じで。実は一番の目当てだった宇月原晴明作品が、残念ながら私にはいまひとつだったので、あとは何となく流して読む感じになってしまいました。
そんな中で、遠田潤子「水鏡の虜」紫野貴李「哭く戦艦」が、わりと気に入ったもの。
前者は、なぜここまで残虐にする必要が…と思いながらつい読まされてしまい、山椒大夫を下敷きにしつつ、どこかこの世とは全く別の倫理が支配する世界へつれていかれたような不思議な感覚を味わうことになったのは、まさにファンタジーということだろう。さいごの水鏡のくだりは余計な付け足しみたいな感じ。
後者は会話の達者すぎる感じが、かつて有村浩『海の底』を読んだ時のイヤ感wを思い出させるものの、なんとなく名残惜しいような、このメンバーとまた再会してもいいかなと思わせるだけの面白さはあった。
結局8篇中5篇読了。残りは、ヒマな時があったらまた思い直して読むかも。