たぶん再々読『武装島田倉庫』

武装島田倉庫 (新潮文庫)

　ひさしぶりにシーナSF（？）を2冊読んだことから、原点にさかのぼってもう一度『武装島田倉庫』を読み返した。

　よくおぼえてないけど、たぶん『みるなの木』を読んだ時なんかに、一度再読しているような気がするので、たぶん再々読ではないかな。

みるなの木 (ハヤカワ文庫JA)

　この後『ひとつ目女』を読む予定で、その前に『みるなの木』ももういっぺん読み直そうか。そんな調子で、いわば“本返し縫い”ならぬ“本返し読み”をしてると、永遠に繰り返さざるをえない…でも、この一連のシーナワールドは、なぜかそうやってもう一度戻ってみたくなる不思議な懐かしさを備えているのだ。

　『砲艦銀鼠号』や『銀天公社の偽月』を含む他作品との関係が整理してあるほうが後から便利そうなので、今回は目次のところに主要登場人物の名前と、どこに再登場するかなどメモしておいた。文庫本の解説で誰かが書いていたとおり、年表とか関係図を誰か作ってくれるといいんだけど（笑）。

　最後の一篇の結末で、屋根の上に取りつけた帆をひろげ、油泥の洪水にのみこまれた世界に向かって、従業員ごと船出していく島田倉庫は、いったいどこへたどりついたのだろうか。