このところ読み終えた本

 例によって、とりあえず記録のみ〜〜(何か感想ひとこと書くようにしないとほんとに頭がボケてしまいそう)

ディファレンス・エンジン〈上〉 (ハヤカワ文庫SF)

ディファレンス・エンジン〈上〉 (ハヤカワ文庫SF)

ディファレンス・エンジン〈下〉 (ハヤカワ文庫SF)

ディファレンス・エンジン〈下〉 (ハヤカワ文庫SF)

 『ディファレンス・エンジン』と『カラマーゾフの妹』は、『屍者の帝国』を読む前に読んどくべし、とTwitterで言われていた。『唐芋』のほうは高野史緒がぶっとばした迷ヒットなんだから言われなくても読むつもりだったのだが、『ディファレンス・エンジン』はまさか自分が読もうとは思ってなかったブツ。=サイバー・パンク=苦手、と思い込んでたのよねー。



 でもこれ読んどかないと『屍者の帝国』が分からないとまで↑言われた↑ので腹をくくって読んでみたら、アラ素敵。これがスチーム・パンクだったのね。予備知識がほとんど無かったせいで、思いがけない展開、想像もしてなかった場面を強引につぎつぎと見せられて、かなり引っぱり回され感のある読書だったけど、気分は爽快。薦めてくれた人ありがとう。


カラマーゾフの妹

カラマーゾフの妹

 『唐兄弟』はまだ半分しか読めていない(けど東野圭吾さんも未読だったんだから無問題)けど、やっぱりあいつ怪しいと思ってたんよ〜!というわけで、いま『屍者の帝国』を少し読み始めたところで、早くも「なぜ唐芋を読んでおけだったのか」が姿を現しつつあり、おぉ!と思った本日です。


 これまたなかなか面白かったんだけど、どこが?…ていうと説明出来ない(^^;)ゞ 繰り返しおそろしい拷問に遭っても、超人的な忍耐力でぜったいに正体を明かさない男はいったい誰なのか?という、圧制国家アルバニアを舞台にした第一部と、エルサレムのごく普通の市民社会(人間味ゆたかに描写されるお医者さんや刑事ら登場人物…)に舞台が移る第二部の落差に惑わされながら最後まで読んでしまう。エルサレムが舞台の小説というとグレアム・ジョイス『鎮魂歌』、あれもエキゾチックでありながらモダンな街の二重性を感じながら読んだ記憶があるけれど、『ディミター』もべつだん詳しい描写があるわけでもないのに、アルバニアという国のぞっとするような暗鬱さ冷たさ、エルサレムの乾いた雰囲気を、不思議とはっきり体感したような気分になった。