花灯路のならぶ町で

 コジモ・デ・メディチ1世、なかなか男前。(目つきがちょっとローレンス・フィッシュバーン!)ほかに甲冑姿の肖像画もあって、かっこよかったです。 
 あまり豪華なものではないですが、彩色写本がいくつか展示されていました。彩色写本というと祈祷書のイメージが強かったのですが、算術教本、医学書などといういわば実用書でも、大きな装飾的な頭文字や金彩を使った鮮やかな挿絵が添えられているのでした。ボッカッチョがダンテの「神曲」を自分で筆写して挿絵をつけた手作り本というのもありました。


 ジョットの「悲しみの聖母」は、ほんとに半泣きみたいな顔でこちらまで泣けそうな妙な気分でした。実を言うと、ルネサンス真っ盛りの雰囲気よりも、中世との瀬戸際?みたいなこの人あたりのほうが、私は心安らぎます。

 ベングトソンの野の花や樹木のデザインが、小品から大作までいっぱい。花文字を組み合わせてさまざまな形の革バッグに仕立てた作品も、持ち歩いてみたくてうらやましいものでした。
 「どうやって?」と頭がクラクラしそうに複雑な技法で作られたスウェーデンの白一色の作品・・ぱっと見たところは「織り」ぽくてボビンレースなんかの仲間みたいに見えたのですが、先生は「これも刺繍なんですよ」とおっしゃっていました。もっと詳しく知りたい気もするけど勉強するパワーが到底無し。

 
 一度の外出であれこれかけもちしようとする貧乏性のせいで、夕方にはヘトヘト。