ヤングな騎士とお姫様


 放送時の題は『エクスカリバー』だったけど、『エクスカリバー戦記』と表記されているのも見かけたのでヴィデオはそのタイトルで出ているのかも(未確認)。原作はコミックで、けっこう有名なのか1954年にも同じタイトルで映画化、1991年にはアニメ化もされているらしい。それならそれで邦題もきちんと付けて定着させればいいのにね。どれもこれも「エクスカリバー」では紛らわしすぎ。
 御前試合で重傷を負ったガウェイン卿に代わって、従者のヴァリアントが(卿の鎧で身元を隠したまま)隣国のお姫様を送り届けるうちに、身分違いな恋が芽生える。邪悪な魔女モルガナが操るThule国へ持ち去られたエクスカリバーを取り戻す旅に出たヴァリアントは、孤児院育ちの自分がじつは殺されたThule国王の子で正当な後継者であることを知らされる・・というハッピーエンドな貴種流離譚
 ストーリーの省略された部分とか大きな場面転換のところではコミックが利用されており、たとえば海峡を渡るシーンとかはこの方法で経費節減(笑)されてました。主役カップルはいかにも現代っ子顔で、中世風の重みはあまり無いけれど素直で悪くない感じ。アーサー王伝説の神秘性とか雰囲気は求めずにチャンバラを楽しむ映画ですね。
 こまめに出演するウド・キアThuleの悪い僭主。ロン・パールマンが、いかにも怪しいのに最後は意外にえぇ役でした。


 コミックの画像はこちらのページから拝借。