こんな大日本が心配

 大日本住友製薬という会社のCMをこの数日ときどきテレビで見かけるのだが、その中にどうも気になるフレーズがある(【祖父とわたし 堤防編】30秒ヴァージョン、というやつらしい)。

おじいちゃんこそ、いつまでも心配かけさせないでよね。

 これに当たる部分が15秒ヴァージョンでは「おじいちゃんこそ気をつけてよね、病気。」となっている。そしていずれの場合も後は「おじいちゃんだけの身体じゃないんだから。」と続く。
 文脈から見ても、ここは孫娘が祖父の身体・健康を気遣う発言であり、「おじいちゃんの健康を心配してますよ」という意味をややひねくれた言い回しで表現していると考えられる。つまり、おじいちゃんは孫娘である私に「心配をかけている」=私を「心配させている」。その場合、

心配かけないでよね

あるいは

心配させないでよね

が適切な日本語なのではないだろうか。
 少なくとも私は、この部分を一度聴いて即座に「変なの!」と感じた。ずいぶん立派な名称を持つこの製薬会社のCMには、それなりに多くの人々が関わったはずだが、オン・エアーに至るまでに誰ひとりとしてこの日本語を変だとは感じなかったらしいということに、私はかなり心配かけさせられてしまう。


参考:google:心配かけさせないで(・・おぉ、すでに指摘している人が!)