チャネル諸島とナチス

 昨晩は遅くまでぶきみな雷鳴が続いていた。就寝前、部屋の蛍光灯がほんの一瞬だけ点滅したのだが、それ以後は灯りもラジオも消えることはなかったので気にも留めていなかった。
 ところが、今朝になってからゆうべ録画予約しておいたビデオを確認してみると、ちょうど蛍光灯が点滅した時刻で停まってしまっていた(内蔵時計は止まっていなかったのに惜しい!)。


 というわけで、開始から20数分しか録画できなかったこの番組。
 映画『アザーズ』を観た時、舞台となっているジャージー島が大戦時ナチスに占領されたということを知ってこの日記に書いたが、昨晩の番組では、同じチャネル諸島に属するガーンジー島からユダヤ人がナチスに連行された話を紹介していた。
 ガーンジー島に滞在していたイギリス人一家に、子守として雇われていたオーストリア出身のユダヤ女性がいた。1940年に一家が英国本土へ戻ることにした時、この女性はオーストリア国籍=敵性国人という理由で本土への渡航を許されず、その後ナチスに引き渡されてしまった。彼女を含めこの島から3人のユダヤ女性が連行され、アウシュビッツで殺害されたということだ。ガーンジー島の警察も、ナチスユダヤ人を殺すことまでは想像していなかった、と番組では説明されていた。しかし徹底したプロパガンダのおかげで、島民の多くはドイツ軍に協力的だった、とも。

チャンネル諸島 - Wikipediaには、

第二次世界大戦では1940年から1945年までドイツ軍に占領され、多数の島民が英本土に避難、数千人がドイツ国内の収容所に送り込まれた。5月9日の解放記念日はジャージー、ガーンジ地区とも祝日となっている。

と説明されている。アウシュビッツに送られ虐殺されたのはほぼユダヤ人だけだと思うが、「数千人」ということはもちろん非ユダヤ系島民も含む数なのだろう。大戦前は気候に恵まれたリゾート地だったという島に、この時期の出来事はさぞや暗い影を落としたはず。あの、芬々と死の匂いがたちこめるような映画『アザーズ』は、そんな戦争の終わり頃を舞台にしていたのだった。



 番組ではこの後、アウシュビッツから脱走を試みた男性(この人はユダヤ人ではなく、ポーランド政治犯。本人が画面で証言していたので生存者)のエピソードの再現映像があり、盗み出したSSの制服を身につけ武器を手に、これまた盗んだ車で、今まさに検問突破に果たして成功するか否か!?!? ・・という最高に緊迫したところで(誇張無し、ホンマにその瞬間)ちょうど停電したらしく、録画がとぎれていた。まぁ再放送あるかもしれないし。でもちょっと(´・ω・`)ショボーン