つけるをつけてもつくをつけなくてもおなじですか

 この[word]カテゴリーを使い始めた時に取り上げたのが、「〜切りつける」か「〜切りつける」かという話題だった。私個人は絶対に「〜切りつける」でないと落ち着かないという話である。
 これに似た感じの発見がまたあったので、一応記録しておこう。

Yahoo!ニュース - ロイター - 13歳の豪サーファー、アシカに襲われ重傷
13歳の豪サーファー、アシカに襲われ重傷|ワールド|Reuters.co.jp

シドニー 15日 ロイター] オーストラリアの西海岸で15日、サーフィンをしていた13歳の少女が、アシカに襲われ重傷を負った。地元テレビ局が報じた。
 少女は、ボートにけん引されながら波乗りをしていたところ、アシカが水面に飛び出し、少女の顔をかみついたという。
 少女は、3本の歯を失い顎骨に重傷を負い、緊急手術を受けた。
 野生動物専門家のによると、300キロ以上の大きさにまで成長するアシカが攻撃した場合、容易に致命的な傷を負う可能性があるという。

 「噛む」の場合はたしかに「顔を噛む」だが、「噛みつく」だとどういうわけか「顔に噛みつく」でないと変な感じを受けるのは、「切る」と「切りつける」の関係と相似形である。

 これまた検索してみると、意外というべきかやっぱりというべきなのか

  • 「に噛みつく」「に噛みついた」「に噛みついて」のGoogle検索結果→約59,800件+約42,200件+約36,700件
  • 「を噛みつく」「を噛みついた」「を噛みついて」のGoogle検索結果→約926件+約241件+約423件

ということで、(検索ワードの設定に課題は残りそうですが)いちおう「に噛みつく」派が圧倒的に多いらしいことには胸をなで下ろしたものの、やはり「を噛みつく」という表現も一部では使っている人がいるようだ。
 「切りつける」の場合は「〜を切りつける」型をあちこちで見聞きした経験から興味を感じて調べてみたのだが、今回は上記引用のニュース文面で初めて目にした用法である。しかしひょっとしたら今後しだいに増えていくかもしれない。