つつぬけ恐怖症


 超若いハリソン・フォードが出てるといってもどうせつまらないチョイ役でしょう…と思ったらこれがそうでもなく。顔がどことなく"ソ連のスパイ"みたいに見えるのでおかしい。
 ジョン・カザールの出てる映画(と言っても3本ほどしか観たことないですが)の中ではこれが一番似合ってたというか、いい感じだったような気がする。


 主人公の追いつめられようがパラノイアックで、『タクシー・ドライバー』的なものを連想させ、もうちょっと(心理的でない)純粋にサスペンスな盛り上がりを期待したんだけどなぁ・・という気持ちが残った。
 ずっと鳴ってるジャズ、ジーン・ハックマンがレコードに合わせてサックスを吹く孤独なシーン。アパートのちょっと変な間取り、モダンなオフィスや、盗聴屋保安監視技術者向けの見本市の風景と、そこに並ぶさまざまな機器のデザイン、あちこちに年代も感じて面白かった。