自覚なき衆生

 クリスマスだというのに、こんな本を少しずつ読みながら過ごしていた私
[rakuten:book:10776379:detail]
 死んだらほぼ確実に仏教の寺の墓に葬られることになるはずなのに、仏教のことを何も知らない。そもそも「なにを教えている宗教なのか」すらわかってない。ヘタするとキリスト教のほうが(美術や音楽との関係もあり)、まだ知識量としてはよく知っているかもしれない。これで許されるのか*1!?
 というわけで手にしたこの本は、脚注や索引も親切でなかなか読みやすく、とりあえずいろんなことがわかって(何も知らないよりは)有り難いです。仏教とひとことで言っても、インドで生まれてから中国その他を経由する過程で変化し、日本にたどり着いてまたまた変化し(そこはまだ読んでない)、別モノといえば別物になっている。自分ちの宗旨としてはその「日本で信仰されている仏教」というのだけ考えても良いわけなんだけど、その幅広さというかいい加減さ自体も仏教らしさのようなので、できる範囲で少しは読み齧ろうと思った。

 姉妹編のこちらもいずれ読むつもり。

 ところで、先日gordiasさん(?)のエントリー朝日新聞の記事が取り上げられていたので、慌てて古新聞入れの籠から拾い出しました。こんな↑本を読んでる最中なのに、読み飛ばしていたなー。私が一番へへへ…と面白がったのは、龍谷大学名誉教授、山田明爾さんの発言

仏教には「納豆菌」的なところがあり、豆の中に入れると周りがどんどん仏教化する。仏教徒であると表明していなければ仏教徒と呼べないわけではなく、自然と仏教的な考え方をするようになっている人も仏教徒といえるだろう。

というところでした。他宗教の人が読めば、ちょっとムッとするかもしれない言葉ですが。この方式なら、もし「あなたの宗教は?」と尋ねられたとしても、「仏教徒です」と堂々言い切れるかも。「まぶした程度ですけど」とか。自分ではそのつもりでも、すでにけっこう臭ってたりして。

*1:許されると思っているのがうちの父親。お経ひとつ習ったこともないくせに、死んだら「一番ええランクの戒名」を付けてもらってくれぃと平気で放言している。私は無視してやろうと思っている