フィンランドのボビンレース

世界遺産』 ラウマ旧市街(フィンランド)9/4放送

 バルト海沿いの港町に、木造家屋が500軒以上まとまって残っている、今では貴重な地域。
 かつて船乗りたちが、入港したら遠くからでもひと目で我が家と判るように、と自分の家をそれぞれ異なる色に塗りわけ、個性的な飾りを施したとか。昔は家のあるじが自分で建て、手入れや修復も自分でするのが当たり前だったが、近ごろではそういう人は殆ど無く、専門の職人が修復を手がけているそうです。
 建物自体は素朴なつくりのものでしたが、タイルストーブといって巨大でちょっと装飾的なストーブが部屋の一隅に置かれているのが印象的でした。
 また、大きなピローを使ってボビンレースを編む老婦人の映像もありました。大航海時代ポルトガルからもたらされ、かつては家の中を手作りのレースで飾るのが流行ったそうですが、これも今はお年寄りしかする人がいないそうです。古いレースがいくつか映っていましたが、よくイギリスやフランス、ベルギーなどのボビンレースとして見たことのあるものに比べると、やや太めの糸で編み目もすこし素朴な感じのものに思えました。じっさいに家庭の中で使われていたものだからかもしれません。


[参考]
検索してみて、ちょうどこのラウマの町で開かれた「レースウィーク」という催しを訪ねられた方のブログを見つけました(→♪天使たちの優雅な生活♪)テレビ番組での紹介のニュアンスに比べると、実際の現地ではもっと盛んにレースに取り組まれているように思えます。古いものを見直そうという動きなのでしょうか。