レッド・ドラゴン、旧いほう

 リメイク版のほうは楽しみにし過ぎて(?)未だ観てない。IMDbのUserRatingではほぼ互角の評価。この旧版のほうは、『CSI』のグリッソム主任の人が、主人公ウィル・グレアムを演じているというので一応観ておかないと…と思って。しかし(そういう設定なんだからしょうがないけど)最後までくよくよと気だるい感じがぬけないし、彼に復帰を頼みに来る上司ともども、あまりFBIぽい感じがしなくてせいぜいLA市警とかそんな印象。なんといっても『羊たちの沈黙』でのクロフォード捜査官=スコット・グレンが私のFBIイメージをかなり決定づけたし、『羊』の灰味がかって冷たく少し湿気ったあの色調ともども忘れられない。とはいうものの、この旧版でのレクター博士や犯人のルックスもなかなか強烈なものがあり、こちらでシリーズ化されなかったのはレクター役の俳優さんなど後々かなり悔しかったんじゃないか。ヴィデオのジャケット写真の、ストッキングをかぶった犯人の気持ち悪い顔も、笑えそうでいてとても厭な感じなのが良い。