夜中に読むと辛い本

 えーと、この本のこと誤解してました…よく手芸やお料理の本にある、B5サイズくらいのカラー写真がいっぱい入ったビジュアル本だとばっかり思い込んでいたのだ。
 しかし届いたのはいわゆる単行本サイズのソフトカバー本。『図鑑』と題されているけれども、これはずばり「読む本」だった。しかもかなり塩味のきつい英国流の文化エッセイという感じで(まだパラパラ眺めてるだけだが)、そうとう読みごたえがありそう。どこまで真面目な顔で読めばいいのか、こちらのセンスが問われるので大変だ。もちろん、jaffa cakeはケーキか否か論争についてもページを割いて解説してある。ビスケットたちの写真がカラーで無いのは残念だが*1、それでも大いに食欲をそそる。私はマシュマロというものが決して好きなほうではないのだが、第15章「マシュマロを素材として使ったもの」に載っている大きなティーケーキは食べたくなってしまった。この本は原題が"nicey and wifey's nice cup of tea and a sit down"というだけあって、ビスケットの話に入る前に紅茶についても著者は大いに語っておられて、そのせいもあるのかページを眺めていると、不思議なことにビスケットが食べたくなるよりもむしろ紅茶が飲みたくなってくる。どちらにしても、深夜にうっかり開くと後悔しそうな本。

*1:特にBattenberg cakeの写真はぜひカラー希望。あっ、カバー裏の端っこにかろうじて載ってた。