とりかえしのつかないあれやこれや

 タイトル通り、さまざまな植物、生け垣の周辺で生きる鳥や小動物の姿が見られる。それに加えて、牛や豚を育て乳を搾り、牧草地を手入れし小麦を作り、兎を狩ってローストにし柳細工の籠を編むという農家の暮らしぶりが、季節にそって次々に紹介されるところが農事暦みたいな感じで面白かった。書きそびれているあいだに、再放送も済んでしまいましたが…

 とりあえず初回だけ試しに観てみた…(続けてみるほどじゃなさそう)


 世界中で500幾つだか(うろおぼえ)存在する原子力発電所のうち、《閉鎖された数は既に120基あまり》とある。たかだか50年でもうそんなに多くが寿命の終わり(といっても閉鎖の理由はそれだけとは限らないだろうけど)を迎えているというこのペース自体、さいしょから想定されていたのだろうか?それならばなぜ、番組中で再三指摘されている《解体することは建設当初ほとんど考慮されていなかった》というような馬鹿げたことが起こりうるのか、そこがまず疑問。
 「ふげん」の解体現場で、数ヶ月にわたる作業を取材したNHKの人もたいへんな苦労だっただろうと想像される。大規模な工場のようなものを解体するとなれば普通でも大いに危険が伴うだろうが、そこに放射能汚染の可能性がつきまとうわけだから、非常に緊張した場面の連続である(あんまり危険なんでロボットに解体作業をさせる、という海外の取り組みも紹介される)。
 想定以上の汚染が残っていたり、レイアウトの都合で危険な解体手法を余儀なくされたりして、防護服などが重装備になる→作業が困難になり長びく→ますます危険、の悪循環も心配される。11年前に操業停止された東海発電所でも、5年かけて配管やタービンを解体し、最も危険な原子炉解体に向けて準備中(2年後の予定)とのこと。長い道のりである。
 たとえ無事に原子炉解体までが完了したとしても、こんどは解体で発生した危険な廃棄物をどう処理するかという難問が残っている。こんなことがうまく続けられると考えて作り始めてしまったなんて、いったいどこの誰が?…と、つい思ってしまう。