ついでにしつこく「〜を申し込む」にもイライラ

 昨晩のテレビでこのニュースをやっていて:

「詐取したカードで買い物、質屋で換金」 News i - TBSの動画ニュースサイト

勧誘のメールを見て融資を申し込んできた静岡県内に住む女性(29)に、「融資をするには担保としてクレジットカードが必要」などとウソをつき、クレジットカード2枚を宅配便で送らせ、だまし取った疑いが持たれています。

 リンク先は他局のサイトだが、私が見た(というか聞いた)NHKでも、「融資申し込んできた」と言っていた。私はこの、借りようとする側が融資「を」申し込むという言い回しに抵抗を感じるのだが、検索してみるとけっこう使われているみたい。


 クレジットカードを騙し取った疑い 詐欺団を逮捕 - MSN産経ニュースでは、

7人は貸金業者を装って融資を行うとのメールを送信、申し込んできた静岡県富士市に住む保険外交員の女性(29)に「口座からの引き落としができなかったときの担保としてクレジットカードを送ってください」と要請し

となっていて、「融資を行うとのメール」に対して「申し込んできた」←これなら変だとは思わない。
 もしかしたら「融資申し込む」でも良いのかもしれないけれど(これもまた【〜を/〜に】問題か)、「融資を受けたいと申し込む」いっそのこと「借り入れを申し込む」と言ってしまったほうがスッキリする。だって「融資」はお金を貸す方の行動で、自分がしない行動「を」申し込むのはおかしい、というのが私の感覚です。自分が講義を受けたい時には「受講を申し込む」であって、「授業/講義を申し込む」とは言わないし。でも「ex.公開講座申し込みました」は普通に使っている。「融資」は片方がもう一方に金を融通する、という完全に非対称の行動を表しているが、「講座」はどの立場から見ても「講座」という(この場合)イベントのニュートラルな名称なので、「〜に申し込む」の違和感がほとんど無い。


 借りたい側が「融資を申し込む」と言うのには、募金箱にお金を入れてあげたほうが「募金しました」と言ってるのと同じようなおかしさを感じる。