たーたかーいはーこれーからー

　笙野頼子『徹底抗戦!文士の森』（河出書房新社）読了。

徹底抗戦!文士の森

　これも図書館で借りた本、ぜんぶ読めないだろうなーと思っていたら、面白すぎて止まらず。とは言え、400ページ超の大冊ゆえ、さすがに途中でちょっと読み飽きた感じがしてきたところで、日本アメリカ文学会全国大会での講演録が出てきて、また面白くて復活してしまった。ただし、小川国夫氏との対談（聞き手：葉山郁生氏）は難しくてほとんどついて行けませんでした。

　この一両日のつぃーと界に於いても、女に！言い負かされるのが嫌でジタバタしている物書き業界人が観察された（お下品さの種類は違ってたけれど）。論争にすらならない泥原での消耗戦は、観戦しているだけでもどこか芯のところがグッタリするような感じを残す。自分トコの基準で仕切るのが当然と思い込んでる奴らが、バトルフィールドのあちこちに、無数に埋まってるのだ。目路の限りに。その果てには、仕切らせてる奴らがニヤニヤ腕組みして立っている。

　それにしても私こそお下品な野次馬、「論争だけ愛読者」になりかけてる！と危機感を抱いたところへ、またまたタイミングよく、『金毘羅』が5月に文庫化されるとのうれしいニュースが。これは是非とも読みます。