また、本からの引用小ネタですみません。
- 作者: 堀越孝一
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2007/12/10
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一瞬、緒形拳さんに見えてしまいました(私だけ?)。
ところで、この挿絵のすぐ右あたりに記述されているのは、ボッスが所属していたとされる「聖母友の会」という組織のこと:
「聖母友の会」への入会は1486年から87年にかけての年度の名簿で確認され、1488年1月の最初の月曜日、かれは同会恒例の「白鳥の宴」に出席している。すなわち正会員となったことの証である。同年7月には、町の広場の近く、「半分木造りの」かれの居宅で、今度はかれが主人役をつとめて、「白鳥の宴」が催された。白鳥の丸焼きが必ず宴卓に供されるところからこの名称があり、会の紋章にしてからが白鳥の図柄であった。(同書291ページ)
「白鳥の丸焼き」といえば、『カルミナ・ブラーナ』の歌に出てきたような。Wikipediaによれば、『カルミナ・ブラーナ』の歌詞の原型は《11世紀から13世紀の間に書かれたと推測され》ているそうだから、中世ヨーロッパではよく食べられたものなのかしら。もっとも、ボッスの時代には(ことさら会の象徴とされるぐらいだから)既に、復古調のちょっと珍しいものになっていたのかもしれない。
***この"Illustrious Brotherhood of Our Blessed Lady"というのが、「聖母友の会」らしい→Wikipediaへ