汚れた足の堕天使

 観てからずいぶん時間が経ってしまったけどメモ。どっちも「善とは…悪とは…」みたいな話だけど、その点にはあまり興味持てず。

 『プリズン・ブレイク』のアブルッチが、なんと×××役で!しかもおしゃれな役作り(笑)、これはステキでした。演技も巧いね。続編の可能性を匂わせた終わりかただけに、期待が高まります。
 薄い顔のキアヌ+くっきり濃いめの美貌のレイチェル・ワイズはいい組合せと思ったけれど、彼女はやはり正統派美女の役がお似合いで、こういうちょっとエキセントリックな演技はしっくり来なかった。たびたび映し出される巨大な病院の正面(ほかにもシンメトリー構図を多用)が、とてもキングダム・ホスピタル風。

 オープニングのチベットかどこかの氷原風景が『インソムニア』のアラスカにそっくりで、この監督こういう寒い景色がほんとに好きなのかもと思った。そういう大きな場面というか「引き」の絵柄はなかなかいい感じなんですが、逆に、接近戦アクション場面になると、どうも何が映っているのかはっきりしなくて、生々しく撮れるはずなのにかえってVFX臭いような、イマイチな印象だった。
 渡辺謙は出ない方が良かった。ゲイリー・オールドマンは仕掛けがなさ過ぎて、こちらとしてもどういうスタンスで観てればいいのか、目のやり場に困る?役どころ。クリスチャン・ベール(私にとっては即『アメリカン・サイコ』の人)、だんだん好きになってきた・・・。