このところ読んだ本・シーナワールドひさしぶり

砲艦銀鼠号 (集英社文庫)

砲艦銀鼠号 (集英社文庫)

銀天公社の偽月 (新潮文庫)

銀天公社の偽月 (新潮文庫)



 Twitterで、

ていう警告wを見かけたので、『武装島田倉庫』が好きだった私は慌てて、積ん読してあったこの2冊に取りかかりました。

 『武装島田倉庫』に連なる、(おそらくは“破滅”後の)世界を舞台としつつ、灰汁・可児・鼻裂の3人組が自分たちの力でしたたかに進路を切り開く、どこか楽観的な海洋冒険物語の味を残した連作短編集『砲艦銀鼠号』。
 それに対し、『銀天公社の偽月』のほうは、『1984』や『未来世紀ブラジル』につうじるような、監視と圧政に取り巻かれた息苦しい未来社会でもがき苦しむ人間がさまざまな様相の下に描かれ、暗黒度がはるかに高い。世界も人間の心も封じ込める脂雨(しう)が、読んでいるこちらの皮膚にまで塗り込まれていくような不快感。これは想像上の世界なのか、それとも、避けようもなく降り続けるというこれは、いったい…


 『ひとつ目女』も、いつか読むつもりで買いました。

ひとつ目女 (文春文庫)

ひとつ目女 (文春文庫)