悪役顔が好き

『ロイヤル・アフェア 愛と欲望の王宮』 En kongelig affære (2012) - IMDb マッツ・ミケルセン見たさで。【京都シネマ】では昨日から『偽りなき者』もやっていて、理論上はきょう一日でマツミケ祭も可能だったのだが、気力体力的に無理と判断しました(涙)。…

微笑みながら祈ること

《籔内佐斗司展 やまとぢから》 せんとくん系列のエキゾチックなキャラクターたちも好き*1だが、仏師である籔内氏のちからが発揮された不動明王や普賢童子・文殊童子、そして古仏修復の仕事に胸をうたれた。全力で生命を輝かせようと固く決意したみたいにキ…

なぜ泣くの

《加藤まさを の 乙女デザイン展 華やかなる大正抒情画家たち 〜 夢二、かいち、華宵、春佳》 美術館〈えき〉KYOTO 2013/5/24〜6/17 まさをの描く女性はなぜかしばしば、宵の窓辺で、木陰で、砂丘で、くったり と細い肩を落としおもてを伏せて、哀しみにうち…

ゾンビも歌い出すパクス・ロマーナ(?)

METライブビューイング『ジュリアス・シーザー』 極上のエンタテインメント!《ジュリアス・シーザー》現地レポート 待望のヘンデル。昨シーズンの『ロデリンダ』は、アンドレアス・ショルが出ていたというのに、都合がつかなくて観に行けませんでした*1。き…

分かっちゃいるけどやむを得ない。

石井洋二郎『告白的読書論』(中公文庫)読了。告白的読書論 (中公文庫)作者: 石井洋二郎出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 2013/01/23メディア: 文庫 クリック: 3回この商品を含むブログ (6件) を見る 幼年時代から始まって、著者自身の読書来歴をたど…

どこからともなく救世主

METライブビューイング『パルシファル』 深遠なる美しさ 《パルシファル》のみどころ 物語の性格上、イースター前後の時期に上演されることが多いのか(本映像は今年3月2日収録)、主役を歌ったヨナス・カウフマンは、今週ウィーン歌劇場にも同じ役で出演し…

旅と、麺と。

原武史『沿線風景』(講談社文庫) 沿線風景 (講談社文庫)作者: 原武史出版社/メーカー: 講談社発売日: 2013/02/15メディア: 文庫この商品を含むブログ (15件) を見る 原武史ファンを自認(<しつこい)する私ですが、こと鉄道方面に関しては全く素養を欠く…

律儀で几帳面なvisionnaire

『山尾悠子作品集成』(国書刊行会) 読了。 山尾悠子作品集成作者: 山尾悠子出版社/メーカー: 国書刊行会発売日: 2000/06/01メディア: 単行本購入: 5人 クリック: 48回この商品を含むブログ (53件) を見る けっきょく2ヵ月ぐらいかかってじわじわ読んでい…

おめでとうBCJ

バッハ・コレギウム・ジャパン第100回定期演奏会 2013/2/23(土) 神戸松蔭女子学院大学チャペル J.S.バッハ:教会カンタータシリーズ Vol.64 〜ライプツィヒ時代1730〜1740年代のカンタータ 4〜J.S.バッハ プレリュードとフーガ 変ホ長調 BWV 552カンタータ …

ことしの大きな約束

昨年末の日記にもチラッと書きましたが、永年の宿題であるマルセル・プルースト『失われた時を求めて』の通読(もちろん日本語訳でね!アハハ)に「再」挑戦することにしました。 思えば大学生時代、生まれて初めて手にしたアルバイト代で、いわゆる《清水の…

読むことと生きること

何かしら読まずにはいられない、そのことに変わりはないのですが、日一日と頭はボンヤリする一方で、読んだ端から全てがスカスカの神経網をすり抜けて行きなにひとつ思い出せず、ここに記録をすることはおろか、読むこと自体のペースも(これまでにも増して…

住んだかもしれなかった街

原武史『団地の空間政治学』(NHKブックス) 読了。団地の空間政治学 (NHKブックス)作者: 原武史出版社/メーカー: NHK出版発売日: 2012/09/26メディア: 単行本(ソフトカバー)購入: 2人 クリック: 40回この商品を含むブログ (22件) を見る

山口晃の展覧会

平等院養林庵書院 襖絵奉納記念 山口 晃 〜山口晃と申します 老若男女ご覧あれ〜 MIZUMA ART GALLERY : 新着情報 : 山口晃展@美術館「えき」KYOTO 五木寛之の小説『親鸞』『親鸞激動篇』の挿絵がたくさん展示されていて、その枚数とヴァラエティ、美…

誰もが書いている

伊藤計劃×円城塔『屍者の帝国』読了。屍者の帝国作者: 伊藤計劃,円城塔出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2012/08/24メディア: 単行本購入: 43人 クリック: 1,717回この商品を含むブログ (191件) を見る 最初にこの黒々とした一冊を手に持ったとき、その…

フロイトの暗い書斎で

『危険なメソッド』デヴィッド・クローネンバーグ監督 A Dangerous Method(*)(**) お話自体にそれほど関心があったわけではないですが、とりあえず主演ふたりの顔を見に……驚くような展開やすごく新鮮なイメージというのはないけれど、時代描写と色合い、しっ…

人非人、神によらざる猿

金森修『ゴーレムの生命論』読了。ゴーレムの生命論 (平凡社新書)作者: 金森修出版社/メーカー: 平凡社発売日: 2010/10/16メディア: 新書購入: 1人 クリック: 39回この商品を含むブログ (24件) を見る前から気になっていた本ですが、なぜ今読もうと思ったか…

秋の和菓子

二週間ほど日にちが経ってしまいましたが、河原町通の長久堂で買った上生菓子。 秋のお菓子というと、栗を使ったものとか、落葉をイメージしたものとか、茶色っぽい(笑)地味なお菓子がよくありますが、つい自分の好みでハンナリした色づかいのもの優先で選…

このところ読み終えた本

例によって、とりあえず記録のみ〜〜(何か感想ひとこと書くようにしないとほんとに頭がボケてしまいそう)ディファレンス・エンジン〈上〉 (ハヤカワ文庫SF)作者: ウィリアムギブスン,ブルーススターリング,William Gibson,Bruce Sterling,黒丸尚出版社/メ…

顔のない男

昨日の日曜日の昼間、録画したままで長いこと放ってあった“SHERLOCK”の第2シーズン最終話『ライヘンバッハ・ヒーロー』を観た。SHERLOCK/シャーロック シーズン2 [Blu-ray]出版社/メーカー: 角川書店発売日: 2012/10/05メディア: Blu-ray クリック: 18回この…

杉浦康平の大きさを知る

臼田捷治『杉浦康平のデザイン』 (平凡社新書)読了。杉浦康平のデザイン (平凡社新書)作者: 臼田捷治出版社/メーカー: 平凡社発売日: 2010/02/16メディア: 新書購入: 1人 クリック: 32回この商品を含むブログ (15件) を見る 中学生の頃、最寄りの私鉄駅前に…

そっと近づいていた

夜、めったに聞いたことのないにゃーにゃーという猫の鳴き声が、おもてでしきりにするので、様子をみようと玄関から出たら、かすかにキンモクセイの匂いがした。猫の声はいつのまにか止んでいた。いつも家の中にいる猫がうっかり閉め出されたのだろうか。無…

ここはどちら側なのか?

松原隆彦『宇宙に外側はあるか』(光文社新書)読了。 宇宙に外側はあるか (光文社新書)作者: 松原 隆彦出版社/メーカー: 光文社発売日: 2012/02/17メディア: 新書購入: 3人 クリック: 47回この商品を含むブログ (14件) を見る 十数年前だと思うけれど、ひど…

どっちにしても、貰えない

爽やかな別天地 阪神百貨店9階催事情報 阪神美術画廊 中村信喬展 トップページ | 人形師・中村信喬オフィシャルサイト 博多人形というと思い浮かぶのはほっそりした和服姿の女性のお人形のイメージなのですが、京都でも修行された(林駒夫さんにも師事)とい…

BCJ定期演奏会

バッハ・コレギウム・ジャパン 222回 神戸松蔭チャペルコンサート バッハ・コレギウム・ジャパン神戸定期演奏会 J.S.バッハ:教会カンタータシリーズ Vol.63 〜ライプツィヒ時代1730〜1740年代のカンタータ 3〜クレープス 神なしたもう御業こそ いと善けれ J.S.バ…

だからシーフードがソウルフード

『プロメテウス』リドリー・スコット監督 (公式サイト) Prometheus(2012) ひさしぶりに老母(シニア料金)と一緒に映画館にて鑑賞。ふたりとも視力体力に不安があるため2D上映で。同じような事情の人が集まったせいか、客席は予想したよりも年齢層高めの方…

遠くと近く

昨日今日と読了した本。 長谷川亮一『地図から消えた島々』(吉川弘文館) 地図から消えた島々: 幻の日本領と南洋探検家たち (歴史文化ライブラリー)作者: 長谷川亮一出版社/メーカー: 吉川弘文館発売日: 2011/05/20メディア: 単行本 クリック: 332回この商…

番外編:買うたアッパッパ2012

今年つくったアッパッパをここに載せたのはつい先日ですが、未だ昨年の記事しか無かったうちから、とにかく【アッパッパ 作り方】などの検索でアクセスが多いので、ほんとに作るつもりの人がそんなに多いのだろうか?……と疑問を感じてました。だって、既製品…

身の丈に合わない本からそれなりに収穫

高橋博訳『ベーダ英国民教会史』(講談社学術文庫)読了。ベーダ英国民教会史 (講談社学術文庫)作者: ベーダ,高橋博出版社/メーカー: 講談社発売日: 2008/02/07メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 8回この商品を含むブログ (10件) を見る 日ごろの読書の進み…

最近読了した本(〜おもに幻想方面〜)

特に長い休みはなくても、なんとなく夏休み気分で。 下楠昌哉『妖精のアイルランド―「取り替え子」(チェンジリング)の文学史』(平凡社新書) 妖精のアイルランド―「取り替え子」(チェンジリング)の文学史 (平凡社新書)作者: 下楠昌哉出版社/メーカー: 平凡社…

アッパッパ2012

もう夏も盛りを過ぎようとしている気配ですが、やっと今年のアッパッパが完成したので画像をアップします。 かたちは、昨年つくったのと全く同じ。布地も、昨年の布と同時に江坂の「大塚屋」で購入した特価品のバティック風プリントです。この柄ゆきはちょっ…